ダイヤモンド・ビッグ社、「地球の歩き方」などを事業譲渡することを発表

こんにちは、TRAVELERS SHOWです。

海外旅行に携える書籍として定番である「地球の歩き方」ですが、その出版事業やインバウンド事業がこの度、ダイヤモンド・ビッグ社から学研プラスへ譲渡が発表されました。

今回は、そんな「地球の歩き方」についてご紹介していきたいと思います。

ダイヤモンド・ビッグ社から学研プラスへの事業譲渡

ダイヤモンド社は11月16日、子会社であるダイヤモンド・ビッグ社の展開する「地球の歩き方」などの出版事業やインバウンド事業を、学研プラスに譲渡すると発表しました。

1969年に設立されたダイヤモンド・ビッグ社は、海外旅行ガイドブックである「地球の歩き方」をはじめとした、旅行関連の出版事業を展開する会社で、近年ではインバウンド向けの冊子なども手掛けてきました。

今年も「地球の歩き方」シリーズ初の国内版「東京」が、発売2か月で7万部を達成するなど、活発な出版活動を展開しておりました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、海外旅行関連の事業環境が大きく変動したこと等を受けて、事業の維持と発展を図るため、学研ホールディングス傘下の学研プラスとの間で事業譲渡契約を締結するに至ったとしています。

また、学研プラス側からしても、海外旅行文化の代名詞とも言える「地球の歩き方」の歴史や、ブランド価値・優れたコンテンツ創出力・デジタルへの展開可能性など、総合的に鑑みて、学研グループ全体の今後の二大成長戦略である「DX」と「グローバル」での拡大に寄与するものと考え、事業を譲り受けるに至ったとしています。

「地球の歩き方」などの出版事業やインバウンド事業については、2021年1月1日以降、学研プラスが新設する新会社「株式会社地球の歩き方」の下で運営されるようです。

地球の歩き方の歴史

「地球の歩き方」は、1979年に創刊された海外旅行用の旅行ガイドブックで、100タイトル以上ものシリーズが発売されています。最初に創刊されたのは、「ヨーロッパ」編と「アメリカ」編の2冊でした。

それまでの旅行ガイドブックは、観光スポットの紹介を中心に構成されていましたが、それに対し、個人旅行者の利用を考え、現地での移動や滞在など「手段」のガイドを中心に据えた構成となっています。

1981年に「インド」編を刊行した後は、主に若年の個人旅行者をターゲットとして、バックパッカーを中心とした読者からの生の声を、そのまま掲載するコーナーなどに特徴がありました。中には間違った情報も掲載されていたようです。

しかし、2000年代以降は、交通手段や現地の宿泊施設・レストランなどあらゆる情報が、インターネットやスマートフォンを通じて随時入手できるようになっってしまったことから、ガイドブックとしての利点は徐々に薄れていきました。若年者の海外旅行離れや、バックパッカーの減少もガイドブックへ大きな影響を与えていきました。なので、通常のガイドブックに加えて、「ポケット」「リゾート」「地球の暮らし方」などの派生シリーズが展開されるようになりました。

海外旅行用の旅行ガイドブックでしたが、ついに2020年、シリーズ初の国内版として「東京」編が出版されました。

最新刊と次回改訂予定

「地球の歩き方」は、旅行先の最新情報を伝えるという特性上、読者からの投稿を募った上で、最新の情報を反映した更新版を随時発刊しています。毎年更新版が発刊される地域と、数年の間隔が置かれる地域（日本人旅行者の比較的少ない地域など）があり、更新間隔は国家・地域によって差があります。

以下に、ずらっと現在（投稿日）確認できる情報を掲載します。（タイトル名から購入サイトへ飛べます）

▼エリア : A ヨーロッパ

▼エリア : B アメリカ

▼エリア : C 太平洋/インド洋の島々&オセアニア

▼エリア : D アジア

▼エリア : E 中近東・アフリカ

コロナ禍の影響もあり、次回の更新版の予定は、全て未定となっておりますね。

こんな地域のタイトルもあったの？というのもあったのではないでしょうか。

全部家に揃えてみたいですね笑

事業譲渡後も引き続き、旅のマストアイテムであってほしい

いかがでしたでしょうか。

長い歴史を持つ「地球の歩き方」。私も海外旅行をした際には購入してお世話になったものです。

事業を行う会社は変わりますが、そのクオリティや企画力は変わらないで欲しいですね。

そして、いつまでも旅行者に寄り添う旅行ガイドであってください。

まだまだ海外旅行の先行きは不透明ですが、是非とも「地球の歩き方」の歴史は守って欲しいです。